目次
主要キャラ
恩田清春
鎌倉文化高校の映画研究部員。
映画部では監督・脚本を担当しており、その才能は周りの者からも折り紙つき。
その分こだわりも強く、作成が滞ることもしばしば。
常に特製のメガネをかけており、話す時も片言になることが多い。
田中唯
鎌倉文化高校の映画研究部員。
映画部ではカメラマン担当。
清春と1番部活の中でも距離が近い。
豪田
鎌倉文化高校の映画研究部の副部長。
アフロヘアをしており、口も悪くお調子者。
ひかりにいつもデレデレしている。
足立ひかり
鎌倉文化高校の映画研究部員。
映画部では役者担当。
元天才子役であったが、個性がないという指摘を受けそのまま引退した。
勝気な性格をしており、度々清春とぶつかる。
服部要
鎌倉文化高校の映画研究部員。
映画部ではカメラマン担当。
父は天才カメラマン服部安彦。
父が死亡して以降もカメラへの興味を持ち続け、その腕前は清春からも天才と言わしめた。
あらすじ
一人の天才
鎌倉文化高校にある1人の天才映画監督がいた。
男の名は恩田清春。
奇妙な行動や変人と言われても仕方がないその外見から勘違いされることが多い清春であるが、その実力は映画部を何度もコンクール受賞に導くほど。
実際直近では映画界の登竜門と言われる映画賞を勝ち取ったばかりであった。
PV撮影の依頼
そんなことを知らずに、ある日4人の男女が映画研究部を訪れる。
4人はショート・ピースというバンドを結成しており今回は「武器よさらば」という曲のミュージックビデオの撮影を依頼しに来たのだという。
ヴォーカルの安西月子は「ようするによ、高校の映画部相手なら金も値切れるし、出来にいちいち口出せるじゃん?」とここに来た理由を説明する。
すると清春は月子の前に立ち、耳に当ててるヘッドフォンを抑えながら突然ニヤけ出した。
*清春はショート・ピースのデモ曲を聴いていた
清春のそのニヤけは「依頼を承諾する」という意味のものらしく、映画部はショート・ピースのPV撮影に乗り出すことになった。
事務所からの指示
だがショート・ピースは事務所の社長から曲の方向性を変えるよう指示されていた。
「とくかくラブソングなどキャッチャーで耳に残りやすい曲を作れ」という社長の命令に月子は「思想を歌詞に書きたい」と反抗する。
だがそんな社長の意見に耳を傾けなければならないと思っているメンバーもいた。
集中できない月子
その日の撮影は廃墟にてドリー撮影という被写体の動きに合わせてカメラも一緒に移動させるもの。
カメラ2台の前で歌を披露するショート・ピース。
しかし月子は先日社長に言われた「ラブソングを歌え」という言葉がチラつき歌に集中出来ずにいた。
そんな月子の動揺を清春はしっかり見抜いていた。
清春は突然服を脱ぎだし、月子に飛びつき「ちゃんと歌え」と一言。
すると付近を巡回していた警察に見つかり、その日は撤収することとなった。
好きなことに打ち込む映画研究部
後日、公園広場で仕切り直してPV撮影を行う映画研究部。
人通りが多い広場での撮影に動揺するショート・ピースのメンバー達。
だが部員達は通行人の誘導や場所の下調べも入念に行なっており、その姿を見たショート・ピースのメンバーは「よっぽど好きなんだろうな。この子ら。撮るの。」と素直に感心したのであった。
事務所からの条件
事務所の社長に作成したラブソングのデモを渡す月子。
分かりやすい構成になっているその曲に社長も大満足であった。
すると社長から有名アーティストの前座でやらせる代わりに、今までの曲を一切ライブでやらないという条件を提示される。
しかしその条件に月子も納得することが出来ず、せめて今PVを作って貰ってる「武器よさらば」だけは・・と抵抗する。
すると社長は「聞いたぜ。お前ら金ないから高校生にPV撮って貰ってんだってな?アハハハ、普通やるかぁ!??」と高笑いしだしたのだ。
その反応に怒りが頂点に達した月子は「笑うなバカ。気色悪い」と怒りをぶつける。
その言葉に社長もぶちギレて、月子の胸ぐらを掴みだした。
すると窓から笑いながらカメラを持った清春が現れる。
そして清春は消火器を投げそのまま月子を連れ去ってしまった。
涙を流す月子
清春は「これという画がほしくて、つけていた。」と説明する。
社長に反抗してしまった月子は「あたしらのバンドも曲も日の目を見ることはなくなった」と吹っ切れた様子。
PV作成費を清春に渡すと、堪えていた涙が溢れ出し月子はそのまま遠くに走り去って行ったのであった。
日の目を見たショート・ピース
後日、YouTubeで先日撮影した「武器よさらば」のPVが大注目されることとなった。
再生回数は100万回以上。
テレビの取材、音楽雑誌など多くのメディアから問い合わせが殺到する。
そのPVを見ながら月子は『ただ格好良いってだけじゃない、撮った人間のメッセージがダイレクトに伝わる』と感じていた。
自分が作詞作曲した曲が初めて他人に評価されることに感動した月子の目には大粒の涙が・・
その頃、清春は学校の屋上で空を見上げながら彼女達のデモ曲を聴いていたのだった。
感想
主人公の清春の天才的な感性と他人の心を見抜く洞察力に感服させられます。
変人であるが、その思い切った行動と洞察力に他人がドンドン引き寄せられていきます。
感動要素もちょくちょくあって、和やかな世界観になってるので話も入ってきやすいです。
学生らしい荒削りな展開と天才的な発想が融合した内容になっているので、青春っぽさとドラマを両方感じることが出来ます。
映画の撮影手法について細かく描かれているのもこの漫画の特徴かもしれませんね。
まだ1巻だけしか発売されてませんが、今後も期待大です。
ショート・ピースの通信簿
絵柄 ⭐⭐⭐☆☆
演出 ⭐⭐⭐☆☆
ストーリー ⭐⭐⭐☆☆
キャラクター ⭐⭐⭐☆☆
世界観 ⭐⭐⭐⭐⭐
セリフ ⭐⭐⭐⭐☆