登場キャラ
岡本ハル子
29歳の大企業勤めのOL。
上京してから色々あってオポッサムズ(劇団)の手伝いをすることになる。
槇亮太
オポッサムズの雑用係。
歩にフラれて以降、色々あってハル子と一緒に住むことになる。
歩
劇団員オポッサムズのメンバーの一人。
全裸で路上に放り出されたハル子に上着とお金を貸してあげた恩人。
勝手にハル子の不幸を脚本にしたことでハル子にブチギレられてしまう。
くるみ
オボッサムズの衣装担当。
ハル子とは特に仲が良く、相談に乗ってあげることも多い。
サイトーさん
オボッサムズの脚本家でありリーダー的存在。
歩の憧れの存在。
マーさん
劇団員オポッサムズのメンバーの一人。
長髪のおかま風のスタイルがトレンドマーク。
だが演技力は抜群。
メイさん
劇団員オポッサムズのメンバーの一人。
穏やかな雰囲気だが演技に関しては人一倍熱い。
よねちゃん
ハル子の昔からの親友。
いつもハル子のことを自分以上に心配してくれる。
健太
ハル子の婚約者。
後輩の里美に恋してしまいハル子に別れを告げる。
4巻 ネタバレ
付き合うつもりがないハル子
何やら思い悩むハル子。
どうやらさっき槇がマスターに「そういうことです(交際してる)」と言ったのを気にしてるようだ。
お互い失恋した傷を塞ぐために一緒にいたこともあり、ハル子はあまり交際しているという認識がなかったのだ。
誤解がないようにハル子は「わ・・私たちって・・交際してるの?」と槇に尋ねてみると案の定「え・・違うの?」と返ってきた。
ハル子は遠回しにそういう(付き合ってる)つもりじゃなかったことを伝えると槇は「でも俺は好きだよ、ハル子さんのこと」と言ってきたのだった。
純粋な目で好きと伝えてくる槇にハル子はどうしても健太の面影を重ねてしまう。
そして「そもそも槇くんの気持ちにつけこんだ私が悪かったよね」と部屋を飛び出したのだった。
『あーあ、最低だ。わたし・・・』
やっぱりハル子のことが好きな槇
それからハル子は槇と距離を置くためしばらくバイトも休むようになった。
その間はくるみの家で寝泊まりしていた。
*その代わりくるみの衣装作成の仕事手伝いをする条件で
夜食を買いにコンビニまで行くと急に大雨が降ってきた。
雨に打たれる中、急いで(くるみの)家に帰ると、家の前に槇が濡れながら立っていたのだ。
槇「あれから考えたけど・・誰かの代わりなんかじゃない。ハル子さんが好きなんだ。恋に落ちたんだ。」
その瞬間もハル子は槇を健太と錯覚してしまう。
だがそれも前向きにハル子は『もしかして私取り戻せるかもしれない・・私この為にここ(東京)に来たのかもしれない』と考えるようにしたのだった。
槇と健太を重ね続けるハル子
それからのハル子は槇の些細な言動や行動まで健太と比較するようになっていった。
『健太だったらそんな風には言わないだろうな・・』
槇とのキスの後も虚しさだけが残ってしまうようになっていた。
改めて脚本を読むハル子
ある日、衣装を届けに稽古部屋に入ったハル子は(歩が書いた)脚本を見つける。
*脚本の題名はウクレレナンシー
この前の(歩にキレた)一件以降、ストーリーに目を伏せてきたハル子は脚本に目を通すことにした。
物語に出てくるナンシーは現実を見ずに過去の悲しみや苦しみばかりに執着していた。
*ナンシーはハル子のことを描いてるキャラクター
それを見てハル子も今を見て生きていかなければならないと決心したのだった。
別れを告げるハル子
そして槇との帰り道、ハル子は「私たちやっぱ一緒にいちゃダメだね」と伝えたのだ。
ハル子は「槇くんの中にどうしても健太を見つけては喜んで、違えばガッカリして・・」と正直に
話した。
それに納得出来ない槇は当然食い下がるがハル子の意思は固く2人はそのまま別れを告げたのだった。
気まづいハル子と槇
めっきり会う機会が減った槇とハル子が久々に顔を合わせたのはオポッサムズのウクレレナンシーの公演日だった。
*オポッサムズは歩達が所属する劇団名
槇は不貞腐れた様子で目も合わせてくれない。
正しい場所
公演前に楽屋によったハル子は準備中の歩とバッタリ出くわしてしまう。
この前大喧嘩した以来だから少し気まずいムードだったのだが、ハル子は「あの日殴ったこと謝らないからね・・でもありがとう・・」と切り出したのだ。
すると歩も「私も公演前に言っときたいことがあるんだけど・・」と言ってきた。
歩「私ね・・タロちゃんが私のために東京に来たとしか思えないの、タロちゃんがいなかったらこのお芝居はこの形になってなかったんだよ?どー考えてもこの夏タロちゃんがいるべき正しい場所はここだと思うの!!」
まさかの自己中的発想に驚かされるハル子だったが、自分を正しく肯定するその考え方にハル子は少し前向きになることが出来た。
まさかのハプニング
公演中、楽屋で時間を潰しているハル子の前に思わぬハプニングが舞い込んでくる。
オポッサムズメンバー「タロちゃん助けて!!メイさんが犬抱っこしちゃって鼻水とくしゃみが止まらないのー!!メイさんの代わりに舞台にたって♡」
*メイさんは犬アレルギー
「何言ってんの??ムリムリムリムリー」と断るハル子だったが歩達に押し切られハル子は無理やり舞台に立たされることに・・
私が輝かしたんだ!
なんとか衣装に着替えたハル子。
歩に掛けてもらった「お客さんを見て!」という言葉だけ頼りに舞台に立つ。
初めは緊張して体が震えていたのだが、眩しいライトの元でキラキラした目をしたお客さん達を見て落ち着きを取り戻したハル子は最後にシッカリポーズを決めて公演を締めくくったのだった。
観客からの鳴り止まない拍手とメンバーからの止まらない感謝。
目がキラキラしてたのはライトに反射していただけかもしれないが、ハル子は『たしかに輝いてた。私が輝かしたんだ!!』と前向きに捉えることにしたのだった。
新しい今に向かうハル子
その後の打ち上げで盛大に読み明かすオポッサムズメンバー達。
歩と席が隣になったハル子は「歩ちゃん、私ハル子って言うの、私もうタロウじゃないんだ。」と伝えた。
気持ちを伝え合うサイトーと歩
するとサイトーが歩の脚本と演技力を絶賛してきた。
サイトー「舞台に立った時の美しさは抜きん出ている。要するに超かわっ・・・歩氏、愛してる。」
歩「サイトーさん、私も好き」
*それを聞いてた槇は酒を飲みながらめちゃくちゃ落ち込んだ
飲み会で皆に別れを告げようとしていたハル子だったが、その盛り上がりを見ているとどうしても伝えることが出来なかったのだった。
ハル子の旅立ちを受け入れる槇
その後、くるみに頼まれて泥酔した槇の介抱を頼まれたハル子。
*槇はショックで酔いつぶれたフリをしていただけだったようだ
改めて槇にだけ別れを告げるハル子。
ハル子「私はもうどこに行っても大丈夫。」
それから2人は初めて会う人と自己紹介するかのように今まで話してこなかった自分達の過去を語り合ったのだった。
惹かれ合う2人
翌日始発の新幹線で地元に帰るハル子と見送る槇。
そして新幹線の扉が閉まろうとしたその時・・・2人の手は磁石のように惹かれ合い、手を引かれた槇もそのまま新幹線に乗り込んだのだった。
槇「なんで引っ張るの?」
ハル子「なんで乗り込んでくるの?」
*2人とも無意識に体が反応したようだ
乗り込んでしまったものは仕方ないと2人はこれからの話をする。
知らぬ間に変わっていたハル子
とりあえず地元に帰り、よねちゃんにことの経緯を報告する。
よね「あんたホントに岡本ハル子?」
怒られてると思って必死に弁明するハル子。
だがよねは「怒ってないよ。面白いって言ってんの」と褒めてくれていた。
よね「ハル子もそんなバカなこと出来るようになったんだねー、なんか安心した。」
前向きな決断
ハル子は2万(新幹線代)を槇に渡した。
帰らないと言う槇に対してハル子は「私たちちゃんとやってこ?」と説得する。
2人のこれからの為に惰性でダラダラと付き合うのは良くないとハル子は考えていた。
ハル子「2人で並んで颯爽と歩けるようになりたいの」
それは2人にとって前向きな決断だった。
最後に槇が「ギュッてして?」と言い、2人は抱き合い別れを告げたのだった。
正しい今
2年後、ハル子はくるみと地元で服の会社を立ち上げていた。
*ちなみに会社は実家のガレージ
くるみが「槇のことはもう大丈夫なの?」と尋ねるとハル子は「うまくいくことばかりじゃないし、もう諦めたよ」と俯く。
*遠距離で且つ槇が社会人になったこともあり2人は全然会えずにいた
だがそこに「勝手に諦めないでくれる?」と言って現れたのは・・・槇だった。
ハル子の誕生日だった為、くるみがサプライズで呼んでいたのだ。
すぐさま2人は抱き合った。
『まだまだ足元がおぼつかない日々、でもどこかに繋がる正しい場所だと信じて、今』