目次
登場キャラ
天童歩
本作の主人公。
弱々しい性格で何事もなく学校生活を穏便に済まそうとするが鈴木山達に目をつけられてしまう。
鈴木山
学校の不良。
誰かターゲットに絞り殴る蹴るなどの暴行を繰り広げる。
若保囲
学校の不良。
鈴木山と違い知的な面があり冷酷な命令をパシリ達にされる。
鶴巻真魚
学校の不良。
鈴木山と一緒にいる女子生徒。しかし鈴木山には若干の恐怖心を抱いているようだ。
摩女
鶴巻の取り巻き。
平気で強い者に媚を売る卑怯者。
多子
鶴巻の取り巻き。
気弱で鶴巻の言いなりになってしまう。
又賀
歩のイジメに気がつき教師に報告するも鶴巻の手下に密告され、陰部写真を撮られるなど逆に弱みを握られる。
平原
歩に恋心を抱かれている女子生徒。
歩のイジメに気がついている。
柴咲
鈴木山達のイジメに気がついている唯一の教師。
お母さん
歩の母親。
歩の異変に気付きかけている。
3巻① ネタバレ
母からの救いの手
母親から「学校で何があったの?」と聞かれた歩。
歩は母親に正直にイジメられていることを言うか迷ってしまう。
イジメられている惨めな姿を晒したくない自分と今すぐ誰かに助けを求めたい自分が歩の心の中で葛藤していたのだ。
そして覚悟を持って自分に向き合おうとしている母親の目を見て、歩は心を抱きしめられるような温かさを感じたのだった。
歩『そうだ、ここで話せば何か変わるかもしれない』
再び落ちてしまう絶望
しかしその瞬間、歩の中で鈴木山が「テメェなに裏切ってんだ」と睨んでる姿がフラッシュバックしてしまう。
それだけではない・・・今まで受けてきた暴力や暴言の数々が歩の心を突き刺してくる。
またも絶望の中に落ちてしまった歩。
そして歩は「ちょっと友達と揉めただけだし・・・話すってほどの事じゃないよ」とせっかく母親が差し伸べてくれた手を振り払ってしまったのだ。
母は最後まで「お母さんは歩の見方なんだからね」と言葉をかけてくれた。
そんな母の言葉を無視して部屋を出た歩は1人泣きじゃくるのであった。
歩『 お母さん・・・ごめんなさい』
仲の良いフリ
登校中も歩は母親に正直に話せないことを後悔していた。
他に誰か頼れる相手はいないか考える歩。
すると歩の中で担任の柴咲の顔が浮かんだ。
その頃、鈴木山は歩がLINEを既読スルーしたことでイラだっていた。
校舎で歩を見つけると、鈴木山はすかさず殴りかかろうとする。
しかし歩の視線の先には柴咲がいた。
その事に直前で気づき、鈴木山と若保囲はむしろ歩に「天童も朝は忙しくて返すヒマなかったんだろ」と気さくに話しかけたのだ。
2人の露骨な態度に不信感を抱く柴咲。
保存されていな写真
その頃、又賀は廊下で鶴巻と摩女と多子の会話を盗み聞きしていた。
そして鶴巻の口から衝撃の事実を耳にしてしまう。
鶴巻「昨日の又賀さんの写真、あれ保存してないから」
それを聞いて又賀からはニヤリと笑みがこぼれたのだった。
僕はもうダメなのかもしれない
柴咲に生徒指導室へ呼び出された歩。
どうやら今朝又賀から(歩が)イジメがあっているという昨日された報告を撤回されたらしく、本当のことを本人である歩に確かめたかったのだ。
柴咲「何度も聞いて悪いが本当にそういう事はないのか?もしあるなら1人で抱え込まず話してほしい。どんな事実があったとしても本人の口からそれを聞かなければどうしようもない」
だがこの会話も薄い壁越しで鈴木山達が聞いているんじゃないかと考えてしまうと、歩は何も言えないでいた。
歩「僕がイジメ?どうしてですか?そんなことありませんよ。」
歩は母だけでなく担任の柴咲の救いの手までも振り払ってしまったのだ。
それと同時に歩は『僕はもうダメなのかもしれない。僕はなんて弱い人間なんだろう』と悟ったのであった。
自分を助けてくれる人間をむしろ傷つけてしまっている現実・・・
もしかすると、前に見た自分の葬式の夢は避けることの出来ない未来なのかもしれないとまで思うようになっていた。
平原との遭遇
生徒指導室から出た歩。
するとそこで片想いを抱いている平原と出会してしまう。
歩『平・・・原さん・・』