目次
登場キャラ
アリスティア・フィオニア・ラ・モニーク
9歳の次期皇后。
7年後から時を遡ってきた。
父や騎士団達が遠征に行ってしまった為、寂しい思いをしている。
ルブリス・カマルディン・シャーナ・カスティーナ
カスティーナ帝国の次期(34代目)皇帝。
未来ではアリスティアとモニーク(父)を死に追い詰める。
今世ではいつも自分に怯えた表情を受けべるアリスティアに特別な感情を抱くようになって行く。
ケインアル・ラ・モニーク(侯爵)
アリスティアの父であり、モニーク家の侯爵。
不器用な性格ではあるが、誰よりもアリスティアを思っている。
カルセイン・デ・ラス
アルキントとエルニアの息子。
有り余る元気で両親を困らせている。
後に剣術の天才と謳われることになる。
ツンデレだがアリスティアのことを慕っている。
カイシアン・デ・ラス
カルセインの兄。
第二騎士団として遠征にも帯同していた。
46話 ネタバレ
還ってきた騎士団
部屋の窓を開けると・・・そこには遠征から帰還した騎士団の皆が集まっていたのだ。
騎士団「あ、お嬢様だ。おはようございます。」
騎士団「お目覚めはいかがですか?」
騎士団達の笑顔を見たアリスティアからも思わず笑みがこぼれる。
だがすぐにアリスティアは自分がパジャマだということに気づき、恥ずかしくなり部屋に閉じこもってしまったのだった。
閉じこもった後も「今日から毎日こちらに参りますのでどうぞ、よろしくお願い申し上げます!」と窓から声をかけてくれる騎士団達。
そんな朝から賑やかなモニーク邸宅でアリスティアは皆が帰ってきたことを実感したのだった。
アリスティア『私の大切な日常が戻ってきたんだわ』
忘れたい不安
朝食の席に顔を出すと、ケインアルは「昨日の陛下と殿下とのことあまり心配しなくて良い」と声をかけてくれた。
後継ぎのことなど色々不透明なことが多いのも事実だが、ケインアルはとりあえずアリスティアにそういったことをひとまず忘れ、安心するよう伝えた。
アリスティアとしてもそういった不安を忘れたかった。
だがとうしてもミルカンやルブリスが納得してくれるか不安になっていたのだ。
アリスティア『騎士にならなければモニーク家を継ぐことも出来ない・・・後を継がないとあれだって使えないわ』
解せないルブリス
ルブリスもその頃、同じことを考えていた。
ルブリス「婚約から逃れるあれ・・誓いを使うつもりなのだろう」
ルブリスは相変わらずなぜアリスティアが自分に対してそこまでビクビクするのか解せないでいた。
ルブリス『僕とは関わりたくということなのか・・・僕はまだそなたの態度の理由も聞いてないというのに・・そなたは一体何を考えているのだ・・』
カルセインの鬱憤
一方のカルセインも鬱憤を感じていた。
兄のカイシアンと剣の稽古に励むカルセインだが、その表情にはどこか焦りのようなものを感じていた。
するとカイシアンが「今日はモニーク邸に行かないのか?」と聞いてきた。
ばつが悪そうに「俺が行ったって邪魔になるだけだから・・・」と答えるカルセイン。
カイシアン「それもそうだな。団長にお戻りになったし・・・なら、今日はやんちゃ小僧の相手をしてやるとするか」
そう言って2人は稽古を続けたのだった。
寂しさからの脱出
モニーク邸の庭園でベンチに座りながらボーッと空を眺めるアリスティア。
その様子を騎士団達は心配そうに見つめていた。
騎士団「我々のいない間に何かあったのか??」
するとケインアルが「ティア、今日は休んで良いと言っただろ」とアリスティアの肩を叩いた。
アリスティア「違うの、なんだか寂しくて出てきちゃった・・・パパも騎士団の皆さんもやっと戻ってきてくれて、もう1人じゃないのに・・なんだか心が・・・」
そしてアリスティアは思わず「遠くに行きたい・・」と呟いたのだった。
すぐに撤回するアリスティア。
だがケインアルは「それなら、首都から2日ほど行けば一族の領地があるティアが良ければ、私と一緒にそこに行こう」と言ってくれたのだ。
1度も首都から離れたことがないアリスティアにとってそれは驚きの提案であった。
アリスティア『心のどこかで窮屈さを感じていた人生。そこから抜け出せるのなら・・パパと一緒なら・・』
全てを忘れる旅
そして後日、荷造りをしたアリスティアは父と一緒にもう1つのモニーク家の領地に出かけることにしたのだ。
「くれぐれもと気をつけて」と見送ってくれるモニーク家の面々。
アリスティアはこの遠出に神が仕掛けた絡まり合う運命から抜け出せることを祈るのであった。
アリスティア『今はただ疲れた心を癒したい。今までの出来事も複雑な感情も全てを忘れ』
ケインアル「ティア、行こう」